コラム「少年のように」

#21 「ピンクとグレー」



 発売日の翌日、我が家に届いた加藤シゲアキ著「ピンクとグレー」。早速読み始め、先週金曜日に無事読み終わりました。
 読み始めて直ぐに「悔し〜い!!」と心の中で叫びました。思っていたものとは全く違って、とてもクオリティーが高かったことと、自分好みの書き方だったことが、本当に悔しかった。

 シゲさんは、前々から「25歳までに何か作品を残したい」と言っていて、有限実行出来てしまっているのが悔しくて、自分が欲しかったものを手に入れていることも悔しい。この一冊が、本当に悔しさを沢山生んで、それがまた面白かったので、するする読めて、いつも読むのが遅いのに一週間で読み終えてしまったことも、悔しくて。

 内容に関しては、各メディアや本人の言葉で語られているので、あえて言及しませんが、とても面白いので、芸能界やジャニーズに興味が無いという方にも是非読んでいただきたい。石田衣良さんが書評されていた言葉は本物ですよ。ジャニーズの人が、あるいは芸能界の人が誰しも書けるものでは無かったです。文才のある人が取材して書いた小説のようでした。途中で何度もシゲさんが書いたということを忘れて読んでいました。
 勿論、彼の気持ちが随所に散らばっていますから、時折登場人物と彼が重なって見えたりもします。それは当然のことで、だからこそより“リアル”に感じます。

 そんなシゲさんに触発されて、自分も文章を書こう!という気になりました。久しぶりに読み返した古い自作の短編の語彙力が、今の自分に無いという事実も相当なショックだったし、リハビリにはやはり書くしかないと思うので、これから出来るだけ文章を書く様に、書く事を忘れないようにしたいと思います。何事も続けていれば光が見えるというもので、拙いながらも続けれていれば、自分にも何かが見えてくるかもしれません。



2012.02.06 結