コラム「少年のように」

#09 「舞台に立つこと」



 明けまして、随分経ちますが、今年もどうぞ宜しくお願いします。

 新年が明けて、気がつけばもう26日。今日は自分が勝手に「兄」と仰いでいる人の誕生日(こういう兄貴がおったらええなぁと思っている人がいるのです)。自分の誕生日が終わって1週間経ってしまったという事でもあります。
 月日は本当にあっ!と言う間に過ぎ去っていきます。既に遣りそびれてしまった事などもあったりして、早速反省の気持ちになっていたりします。時期が大切な物を後回しにするなんて、本当にお馬鹿なのですが、やってしまったものはしょうがありません。これから頑張ります。


 さて、今回のテーマは「舞台に立つこと」にしてみました。自分も含め、友人、応援している人も舞台に立つ事があります。トークや芝居、歌、ダンス、その形態は様々ですが、どれも「観た人に何かを感じて貰う為(出来れば良い方向に)」というのが立ち手の想いだと考えています。

 一つの舞台を作り上げる為に、どれだけの人とお金と時間が掛かるかというのは、やってみて初めて分かる、とても大変でそれ以上に充実した気持ちになるものです。本番までの期間は本当に楽しくて辛くて、忘れたくて離れられない、不思議な感覚がずっとあるのです。

 去年の12月、長崎で舞台に立ちました。何度練習しても同じ処で引っ掛かる、もどかしさ。キャラクターに寄り添いたいと思いながらも、“自分”が抜けなくて上手く演じられない歯痒さ。自分がやっている事に対する、他人との温度差を感じて凹む事もありました。それでも、前日に掴みかけた一縷の希望を離すまいとして必死に握りながら挑んだ本番は、中々良い作品になったのではないかと思います。

 最初に抱いていた気持ちとは、違う処に行き着いてしまった今ですが、それでも舞台は自分にとってとても大切なものです。自分が立つ事だけではなく、他人が立っているのを観る事もまた自分にとっては必要な事で、そこから新たな気持ちが生まれてくるのを楽しんでいます。時間とお金と労力と体力があれば、もっと沢山の舞台を見る事が出来るのに、今の自分にはそのどれもが不足しています。お金に関しては、10月22日に上演日が決定したドイツ公演に参加する為なので、そこはもう頑張ってドイツ行の為に貯金しますけれど。


 次の舞台は4月です。小さなステージですが、自分たちの“ウリ”でもある美しいハーモニーをお披露目する為に頑張りたいと思います。そして出来れば、一作くらいは舞台を観に行きたいかな。






 何故今回「舞台」をテーマにしたかというと、今上演中の「ギルバート・グレイプ」を観に行きたかった!という悔しい気持ちからなのです。チケットが取れたら、頑張って東京へ行って、舞台見て、ついでに東京芸術劇場で行われる「忘れられた少年」にも出演しちゃおう!と考えていたのですが、アイドルのファンを甘く見ていました。原作が絶版になっているようなので、図書館で借りて読もうと思います。。。



2011.01.26 結